●注意事項
1. ノーリスによるI2PL光治療について
ノーリスは従来のIPLよりも広い波長域の光を照射する次世代型IPLと呼ばれる光治療機であり、厚生労働省の薬事承認を受けた医療機器です。
本治療ではパルスライト照射による熱発生を利用し、良性色素性病変や血管病変の改善を図ります。
IPL光は、皮膚(表皮及び真皮上層)に発生したメラニン色素に吸収されることで色素を破壊し表在性色素斑などを薄くしたり、熱作用により線維芽細胞を刺激してコラーゲン増生作用を促進させることでリジュビネーション(若返り)効果をもたらします。
また、皮膚良性血管病変への治療では、血中のヘモグロビンが短時間にIPL光を吸収し熱変性させることで、病変部の血管内壁から熱破壊されて熱凝固を起こし血管病変自体を閉塞させることができます。
いずれの治療も、症状により照射方法や効果が異なるため、治療回数には個人差がありますが、1か月程度の期間を空けながら繰り返しIPL光を照射することで徐々に色素、血管が目立たなくなり薄くなっていきます。
2. 治療が受けられない方・治療を行えない部位について
【治療が受けられない方】
- ペースメーカーや植え込み式除細動器を使用中、重篤な心疾患に罹患している方
- 糖尿病などの内分泌疾患に罹患しており、創傷治癒に障害がある方
- 免疫抑制を引き起こす疾患、免疫抑制剤使用中の方
- 出血性疾患に罹患または抗凝固薬を服用中の方
- 妊娠中またはその可能性がある方
- ケロイド体質の方
- 発熱している、全身状態が芳しくない方
- 光過敏性発作・光線過敏症に関連した疾患に罹患または既往がある方
- 光過敏症を誘発する薬剤・外用薬・サプリメントを使用中の方
- 金製剤を用いて治療中または使用歴がある方
【治療を行えない部位】
- 上眼瞼または眼球損傷の危険を伴う部位
- 2週間以内の強い日焼けまたは日焼けの影響が強く残る部位
- シリコンや金属プレート等の人工物を埋め込んでいる部位
- 感染性の皮膚疾患または切開創・開放創・炎症を呈している部位
- 悪性腫瘍直上・単純ヘルペス1型、2型の活動性病変上
- 刺青・アートメイク上
- 3か月以内のレーザーリサーフェイシング、酸度の強いケミカルピーリング施術部位
3. 施術の流れ
- 色素性病変(フォトリジュビネーション)か血管病変のどちらをターゲットとするかを決めます。一度の治療ではいずれか一方に対する治療となります。
- 皮膚表面に薄くジェルを塗布し、アプリケーターを当てて照射していきます。少しはじかれるような痛みと熱さ、まぶしさを感じることがありますが、基本的に麻酔が必要になることはありません。
4. 施術前の注意事項
- 施術日はメイクはせずにご来院ください。日焼け止めは結構ですが、落としやすいものをご使用ください。日焼け止め等の成分が皮膚に残っていると熱傷の原因となります。
- 照射部位の剃毛を済ませてからご来院ください。
- 治療前4時間は喫煙を控えてください。治療効果が出にくくなる可能性があります。
- 施術時間は5-15分程度となります。施術を含めて入室から退室までを30分以内になるようにご協力をお願いいたします。
5. 治療経過、リスク、注意点
- ノーダウンタイム基本的に施術後のケアは必要ありません。メイクや美容液も通常通りに行えます。例外的に軟膏処置を要する場合がありますので、必要があれば個別に案内いたします。
- 疼痛、赤味、腫れ、浮腫、水疱施術後、皮膚は軽い熱傷を起こしている状態となりますが、多くの場合は数時間程度で、長引く方でも2週間程度で治ります。
- シリコンや金属プレート等の人工物を埋め込んでいる部位
- 痂皮しみやそばかすなどの色素性病変は施術直後~数日でかさぶたのように浮き出るもの(マイクロクラスト形成)があります。1-2週間程度で自然に脱落します。無理に剝がさないようにしてください。
- 紫斑血管病変では治療直後から翌日頃に紫色に変色する場合がありますが10日前後で消失します。
- 一過性の炎症性色素沈着肝斑の増悪・顕在化や炎症後色素沈着が起こる可能性があります。治療後半年程度は治療部の日焼けや摩擦などの刺激を最小限に抑えるようにご注意ください。
- 色素脱失、瘢痕形成反応の程度によっては色素が減りすぎて皮膚色が白抜けしたり、瘢痕が残ることがまれにあります。
- 眼球損傷眼球に影響が出ることがありますので上眼瞼へは照射できません。下眼瞼は眼球と睫毛を保護できる範囲内で照射が可能です。
- 治療当日は多量の飲酒や激しい運動、顔面が紅潮するような入浴は避けてください。
- 治療間隔の目安1~3回目(症状が概ね改善するまで)‥‥‥ 約1か月程度
4回目移行(いい状態をキープする段階)‥‥‥ 約2,3か月程 - 治療効果は1回の治療でも実感できますが、症状により改善できない部位もあります。
6. その他
- 施術者は指名制ではありません。施術中に施術者が交代する場合がありますが、予めご了承ください。
- ご予約はお電話もしくは受付スタッフまでお申し付けください。(Webでの予約は行なっておりません。)
- やむを得ない事情でキャンセルされる場合は2営業日前までにご連絡をお願いします。なお、度重なるキャンセルや変更をされた場合は、その後の施術をお断りする場合があります。
- 感染性の皮膚疾患または切開創・開放創・炎症を呈している部位
- この治療に関してご不明な点は医師とご相談ください。